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愛おしいキミに極甘な林檎を
第53章 あなたがそばにいれば……

眉をひそめて私たちを見てくる社さん。
きっとこんな風に私はソラ先輩の家族から冷たい目で見られているんだと思う。
「ええ。社さんに見せていただいた書き込みは存じておりますが、それがどうしたんですか」
平然と答えるソラ先輩。
この書き込みを知っていたことに驚き、私は黙ったまま目を大きく見開く。
忘年会に行くと言ってからは心配そうな表情を浮かべることがあったけど、それ以外は何もないような顔をしていたからこの答えが返ってきたのは想定外だった。
「このままでは大手企業の社長の顔を潰しかねません。奥様も心配なされおります。
ですからこうして風子様との婚約を破棄するお話が上がっているのです」
「ふっ……、そんなくだらない嘘を信じていらっしゃるんですね」

