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愛おしいキミに極甘な林檎を
第53章 あなたがそばにいれば……

「なるほど……。そんなことがございましたか……。大変でしたね……」
事情を聞いた社さんは納得してくれたようだった。
断固ソラ先輩の祖父母の味方かと思いきや、そうでもないようだ。
「わたくしの口から話して社長に納得していただけるか分かりませんが、そのようにお話しておきます」
「ありがとうございます」
話を聞いているうちに泣き止んだ私は鼻をすすってから、ソラ先輩と顔を見合わせて微笑んだ。
「……ですが、お二人は一緒にいらっしゃって本当に大丈夫なんですか?
年末年始は出歩く人が多いですし、風子様が婚約者だと特定されてしまう可能性がございます」
「悪いことはしていないんですから逃げも隠れもしませんよ」
「書き込みを見た限り、風子様を狙っている輩もいらっしゃるみたいですので何かあってからでは遅いかと……」

