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愛おしいキミに極甘な林檎を
第53章 あなたがそばにいれば……

タオルを巻いて胸を潰し、ガムテープで固定してみるものの上手くいかない。
異様な出っ張りに見えるし、お腹まで巻かないと平らにならなくて絶望的だった。
「俺は堂々としていていいと思うけど……」
「だめです。意外とよく見ているもので怖いんですからね」
特に顔立ちが整っていてカッコいいソラ先輩は女から視線を集めているに違いない。
そのためにもしっかりと変装しないと……!
ガムテープを剝がして最初からやり直そうとすると、なぜなのか腕を掴まれて阻止された。
全身鏡に上半身裸の自分が映って恥ずかしくなった私は、ソラ先輩の力に抗って急いでタオルを拾って胸を隠す。
「ちょっと、何するんですか!?エッチ!」
「なんだかおっぱいが苦しそうだからだめ」
「着物を着る時だって潰すことがあるんですから大丈夫ですよ」
「俺は風子の胸を小さくしたくないんだ」
「このくらいで小さくならないと思いますけど……」
「風子は普段どおりにいて。その代わりに俺が伊達メガネをかけて変装するから」

