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第54章 想いと青春の絆

「とにかく今のおまえらが一緒に出歩くのは危険だってことだ。塑羅緒も風子のためにもっと気をつけろ」


「そうだね。気をつけるよ」


変装をしても意味がなかったことにガッカリしたのかソラ先輩は眉を下げて笑っていた。


一生懸命頑張ってくれているのになかなか上手くいかなくて私の気持ちも落ち込む。



外でデートをしたいだけなのに、どうして知らない人に邪魔をされないといけないんだろう。


今まで何とも思わず踏み出せていた場所が怖く思えてくる。




そもそも私のせいだ……。


私に隙さえなければこんなことにはならなかったんだから……。



ソラ先輩のことをまた困らせてばかり。


いつまで経っても頼りになれない後輩だ。



「落ち着くまで風子が婚約者だって絶対に知られるなよ。もっと、やべえ事が起きてもおかしくないんだからな」