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愛おしいキミに極甘な林檎を
第54章 想いと青春の絆



「……ちょっと店の外で話してくるな」


そう言ってから課長はスマホを持って席を立って店から出て行った。



画面を見た瞬間、眉を寄せて気まずいような顔をしていたから相手は女なのかな……。


今一番彼女ができて欲しい人には変わりないから、相手ができて結婚報告をされるのが楽しみだ。



課長を待っている間、私はソラ先輩とメッセージのやり取りをしていた。


スマホをきちんと見ていてくれるのか返ってくるのが早い。


何のお土産がいいか聞かれて考えていると、課長が戻ってきて向かい側の椅子に座った。


「待たせて悪かったな」


「いいえ。気にしないでください」



「あのな……、今日は乙羽に一つ言っておきたいことがあったんだ」


私に言っておきたいこと……?


何も思い当たりがなくて私はきょとんとした顔でゆっくりと首を傾げる。


「なんですか?」


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