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愛おしいキミに極甘な林檎を
第54章 想いと青春の絆



真っ先に出たのは否定する言葉ではなくて涙。


頬を伝ってくるまで思考が停止したように頭の中が真っ白になった。



「乙羽……、すまない……」


近くの席の人から視線を感じて、急いで涙を手で拭って泣いてない振りをする。


なぜ、どうして、っと疑問が浮かんできて混乱する中、少しでも笑顔でいようと無理をしてでも笑った。



「酔っていたなら……仕方ない…ですよね……。大体、飲みすぎた私が悪いんですし……」



「乙羽は悪くない。オレが悪いんだ。……責任は全部取る」



「…………」


それでも涙が出てきて流れる前に指で拭った。



「塑羅緒くんのことを裏切ってしまった罪をこれから一緒に背負っていくから……」


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