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愛おしいキミに極甘な林檎を
第55章 届かぬ愛の裏切り

「彼氏だって普通の人だよ。生活感だって合うし、私たちを祝福してくれる皆もいるから」
「風子は普通じゃないよ。酔っていたとはいえ婚約者のことを裏切ったんだし、よく考えて。
相手の家族にバレたら慰謝料請求されるかもしれないし……。
それに、もし妊娠していたら花城さんとの子供でしょ?」
「…………」
* * *
女友達に言われた言葉が忘れられない。
目を開けてから浮かない顔をして自分のお腹をすりすりと撫でた。
「眠れないの?」
布団に触れたのでバレたのか、眠ったと思っていたソラ先輩が私の方に顔を向けてきた。
「はい……」
「俺もまだ眠くないから風子が寝つくまで付き合うよ。もっと近くにおいで」

