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愛おしいキミに極甘な林檎を
第55章 届かぬ愛の裏切り

「ああ、そうだな。陸田がいなくなると静かになりそうだな」
陸田さんに話を振られた課長もキーボードを打つのをやめてこちらを向いてくる。
「私もそう思います。陸田さんがいないとなんだか寂しくなりますよね」
うちの職場のムードメーカーがいなくなってしまうという意味で。
「おれがいなくなるのが寂しいなんて可愛い後輩だなー。でも代わりの人がこのデスクに入ってくるらしいから大丈夫!」
その話さえも聞いてなかった。
きっと私がいるところで課長が言っていたんだろうと思うけど、上の空で頭に入っていなかったんだと思う。
「代わりの人って……」
「最近中途採用で入った子みたいなんだけど乙羽さんと同じ歳らしいよ」
「また私と同じ歳の人ですか……」
今度はどんな人なんだろう……。

