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愛おしいキミに極甘な林檎を
第55章 届かぬ愛の裏切り



一見、苦手なタイプだ。


学生時代に大人しい分類に属していた私にとって、元気で明るい人達は眩しくて近づきにくい存在だから。


皆の前で課長に紹介されてから潮崎さんはこちらへやって来る。


同じ歳と言われていたけど、童顔だから年下に見えなくもない。


なんだか上手くやっていけるか不安になってきた。



陸田さんが使っていたデスクに荷物を置いた後、潮崎さんは私の方に強い視線を送ってくる。


その圧力に耐えられなくてパソコンのキーボードを使って入力していた手を止めた。



「えっと……、分からないことがあったから聞いてくださいね」


勇気を出して話し掛けたら潮崎さんは眉にしわを寄せた顔を向けて、腕を組んで首を傾げる。



「なぁ、もしかして風子?」


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