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愛おしいキミに極甘な林檎を
第55章 届かぬ愛の裏切り

「ソラ先輩……」
助けに来てくれたのが嬉しくて思わず名前を呼んだ。
捕まれていた腕を放された感じの悪い男は、今度は課長ではなくソラ先輩に殴り掛かろうとする。
でもその攻撃をかわしてから何をしたのかいつの間にか男が地面に転げていた。
「いててて……、なんだこいつ……」
それでも懲りずに向かって行ってもまたソラ先輩に倒される感じの悪い男。
合気道というものを習っていたと聞いていたからその技なんだろうけど、経験のない私にとって全ての動作が一瞬のように見えた。
手首を痛そうに抑えて怖気づきながら、新くんの女の後ろに戻っていく。
「ちょっと……、なに負けてんのよ!うちの代わりにやってくれるって言ったじゃない!」
「いや、こいつはやべぇって。無理無理」
「この辺は防犯カメラを外につけておく家が多いんですよ。だから今の様子も撮られているかもしれません」
「なっ……」

