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愛おしいキミに極甘な林檎を
第55章 届かぬ愛の裏切り



「そうなると痴漢する男とかストーカーですか。今はなにかと物騒な世の中ですもんね。

……カッコいい課長に守ってもらえて風子は惚れちゃったりして」


今度はからかうようにニヤリとして私の方を見てくる潮崎さん。



「すごく頼もしかったですよ」


パソコンの方を向いて聞き耳を立てていたけど、私は二人の方を向いて笑顔で答えた。


予想外の答えだったのか、潮崎さんは目を丸くして私と課長を交互に見てくる。



「えっ……?そう言う関係……?まさか、もうできちゃってたりします……?」


「そろそろ時間だから仕事を始めてくれ」


余計な詮索をされる前に課長に注意をされて私たちは仕事を始める。


潮崎さんにしつこく迫られることはなかったけど、それ以降なんだかいつもよりよそよそしい態度だった。




昼休みになってから、課長と二人きりになれるチャンスを狙って昨日の話を持ち掛ける。


「昨日はありがとうございました。殴られたところ、痛いですよね……?私のせいですみません」


「このくらい大丈夫だから気にするな」



「今日も一緒に帰れますよね?」


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