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愛おしいキミに極甘な林檎を
第9章 曖昧と鏡の前のお仕置き

課長とソラ先輩のことで頭がいっぱいで完全に忘れていた。
今の状況はどちらも結婚相手として紹介できるような状態ではない。
「そして本日のデートでお相手と日程を話されていらっしゃるだろうと期待されておりました。明日、顔を合わせたら聞かれると思います」
「ええっ!?早くないですか……。紹介しろって言われてからまだ一週間しか経ってませんよ」
「一週間もです。恋人がいらっしゃるなら頻繁に連絡を取っているんでしょう?」
「…………」
「まさか本当にケーキを買いに遥々遠くまで……」
「本当は違いますよ……!」
眉を寄せて俯くと理人さんに顎を持ち上げられて愚弄するような笑みを向けられる。
「困っている様子ですね。もし見つかっていないようでしたら、僕が結婚相手だと言えばいいじゃないですか。千十郎様も安心してくださると思います」

