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愛おしいキミに極甘な林檎を
第56章 あなたを愛しているから……

「はいはい、分かりました。敬語をなくせばいいんですね」
「そうそう。前のように仲良くしような」
記憶を失くす前の時のように、仲良く……。
「どうしてそうしたいの……?」
「だってさー、そっちの方が前から一緒にいたんだなーって思えて楽しいじゃん」
白い歯を見せて満面な笑みを見せる潮崎さんと約束したのにその時、脳裏を過った人はソラ先輩。
再会したばかりの頃のソラ先輩もこうして欲しかったんだろうなと思った。
何も知らない私のことを想って全てを一から始めてくれた思い出は、今でも心の中で大切に残っている。
潮崎さんのように友達だったと最初から言われるのも悪くない。
でもいまいち信用できない自分もいるし、初恋の相手とだと言われてもいつまで経ってもピンとこない。

