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愛おしいキミに極甘な林檎を
第57章 私は愛しい大魔王の小悪魔



この子の血が繋がっている人は隣にいない。



今の私の隣にいるのは子供と血の繋がっていない郁哉さんだった。


それはDNA鑑定をしなくても分かる。



セックスをしていた相手は、ソラ先輩だけだったから……。



郁哉さんは触れてはいけないと約束していたことを律儀に守ってくれていた。


結婚して夫となった今もスキンシップはない。


大事な友達を裏切ってしまった罪を彼なりに償っているようだった。



三年経ってもそれは変わらない。



「あの……、たまには結菜(ユイナ)を預けて二人きりでデートでもしません?」


「ぱぱぁ」


子供の結菜は幼いながらも歩いて父親の方へと向かい、抱っこをして欲しいように両手を上げた。


その欲求に答えるように郁哉さんは軽々と抱き抱える。


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