この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
愛おしいキミに極甘な林檎を
第57章 私は愛しい大魔王の小悪魔

「そうなんですか。ソラ先輩になら憑りつかれてもいいです。
こんな私にも霊感が芽生えたんですね」
摩訶不思議な現象さえも疑わずに納得できてしまうのだから、やはりこれは“夢”だ。
一刻も早くこのパラレルワールドから抜け出すために現実で目を覚まさないといけない。
「ずっと隣で見ていたんだよ。やっと話せるようになって嬉しいな」
「私もです。これからは一緒にいれるんですよね。っというか死ぬまでいてください」
「風子が望まなくてもそうするよ」
なんだこれ。化けてまで傍にいてくれるとは愛が重すぎる。嬉しいけど。
見た目は生前と何ら変わりない。
普通に話せるし、ただ触れることができないだけのようだ。
「でもキスができないのはつらいね。……ん?誰か訪ねてきたようだよ」
「えっ……?両親はまだ仕事中ですから誰でしょう……」

