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愛おしいキミに極甘な林檎を
第57章 私は愛しい大魔王の小悪魔



「塑羅緒のことが大好きだったおまえが今すげえつらいのは分かってんだよ。オレもつらかったからな。泣きたい時は傍にいてやるから少しは頼れ」


優しい言葉を掛けてくれるのは嬉しいけれど、二人共私のことしか見ていない。


葬式をしてお別れした人がすぐ側にいるのに……。

しかも私の隣で怖い笑顔を浮かべている。


どうやらこの様子だと、理人さんと颯太は幽霊状態のソラ先輩を見えていないようだ。



「あれからどうですか?落ち着いてきましたかね?……ってあまり時間が経ってないので気が早いですよね」


「まあ、色々と大変でしたけどなんとかやってます……」


無難な返事をすると、理人さんは急に私の前で跪いてバラの花束を差し出してくる。



「風子さんの悲しい姿はもう見ていられません。これからは僕が風子さんと子供の面倒を一生見ます」


「えっ!?」


「親は一緒ですが、血は繋がっていませんから結婚できるはずです。……だから僕と再婚してください!」


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