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愛おしいキミに極甘な林檎を
第57章 私は愛しい大魔王の小悪魔

困った……っというか呆れた私は、二人が口喧嘩に集中している隙を見つけてソラ先輩に話し掛ける。
すると、この状況を腕組をして冷静に見つめていた。
「俺はどっちも認めないね」
「今のソラ先輩が二人を認めないとなると怖い事になりそうですね。呪われそうです」
「そうだね。風子と結婚するのは俺だから許さないかな」
目の前で子供のように言い争っている二人まであの世に連れて行かれそうで怖い。
どうなったとしても彼は大魔王のようだ。
玄関先でいい大人が騒ぎ合っているせいで、門扉の前まで近所の人が様子を見に集まってきた。
地味に近所迷惑になっていて私の方がとても恥ずかしくなってくる。
「なんだよ、てめえ。プロポーズしにくるタイミングが同じとかふざけんなよ」
「そちらこそ!そもそも、塑羅緒さんはあなたを認めていたんでしょうか?僕の方が収入も安定してますし、塑羅緒さんからの信頼もあります」
「ちょっと、二人とも…その辺にして……」

