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愛おしいキミに極甘な林檎を
第57章 私は愛しい大魔王の小悪魔

それから気に入ったブライダルリングを選んだ。
ソラ先輩はデザインにあまりこだわりがないから私の意見に賛成してくれた。
「買ったらすぐに受け取れるかと思いきや、一ヶ月以上かかるんですね。婚約指輪の時もそうだったんですか?」
「うん。俺が買った時もそのくらいかかったかな。刻印を入れてもらったからね」
「刻印……?」
プロポーズをされた時に大きなバラの花束とダイヤモンドが輝く婚約指輪をもらい、浮かれていて刻印までは見ていなかった。
デートをする時に、たまに左の薬指につけているソラ先輩からもらった婚約指輪。
それを今日もつけて出掛けていた。
外してみて内側に彫ってある刻印を確認してみると“Totus tuus”っと書いてあった。
「トートゥース……、んー、読めません……。これはどういう意味なんですか?」

