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愛おしいキミに極甘な林檎を
第57章 私は愛しい大魔王の小悪魔

コーヒーを淹れたくらいで、どうしてそこまで嫌味を言われないといけないのか分からなくて呆れてしまう。
「それは上司が頑張ってるから……。はぁー……、潮崎さんの分も作ってくるから待ってて」
「さすが風子!優しいなー!」
同級生からはいいように使われているだけのようにも思えてくる。
でも朝にくれたチョコで免じてあげよう。
今は我儘を言ってくる潮崎さんに構っている余裕はない。
私が今狙っている人物はただ一人だから……。
廊下に出る前にチラッと後ろを振り向いて見ると、今度はパソコンに夢中で目が合わなかった。
本当はこんな事をしたくない。
でもあんな未来にもしたくない。
だから今日こそ前に進みたいと思う。
勇気を出して……――――

