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愛おしいキミに極甘な林檎を
第10章 告白と脅迫

机の上に置いたのは、私が仕事に支障をきたすほど悩んでいた時にもらった栄養ドリンクと同じもの。
課長の好みが分からないから無難にこれを選んだ。
「オレは乙羽の作った料理やお菓子の方が効くな。でも――――」
顔を近づけさせるように腕をグイッと引き寄せられてから唇を奪われる。
完全に油断していたから不意打ちだった。
「こっちも効く」
元気づけることができるのが自分だと知って照れくさくて顔が熱くなる。
「あの……、どうしてそんなに手作りがいいんですか?」
たまに私の弁当のおかずをもらっていったり、手作りのお菓子をあげるととても喜んでくれた課長。
珍しくもない食べ物なのにどうしてそこまでこだわるのか気になっていた。
「それは前の彼女のせいもあるかもな……」

