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愛おしいキミに極甘な林檎を
第57章 私は愛しい大魔王の小悪魔

「ちょっと待った。誤解だ。
そもそも、オレは塑羅緒くんに恨みはない。乙羽のことだって憎んだりしない」
「そんなはずはありません!愛し合った仲だって抱きついたことだって、私の彼氏を困らせるためでしょう!?」
「違う。それも困らせるためにしたんじゃない」
「じゃあ、何なんですか」
ずっと気になっていたことを早く教えて欲しくて眉間にしわを寄せながら郁哉さんに問う。
でもまた口を閉じて話さないと言っているように視線を下げた。
「連休中に女友達に会ったんですけどね、その時に言われたんですよ。
忘年会の夜に郁哉さんとしたことは、浮気したことに違いないんだから婚約を破棄して彼氏と別れた方がいいって……。
私の幸せを祈ってるっていつも言ってくれていた友達から、こんなことを言われるとは思っていませんでした。
女友達とも口裏を合わせていたんですよね?私の彼氏を苦しめるために……」

