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第57章 私は愛しい大魔王の小悪魔

「続き……、ですか……」


話の続きがあるという事は、私のことをまだ好きである郁哉さんの行動をただ単純に目を瞑っていたわけではなかったんだ。


でも何なのか予想がつかなくて首を傾げると、郁哉さんはきょとんとしている私を見てまた困ったように笑った。



「本当はこう言われた。……口説いてみてください。俺の風子は絶対に揺らぎませんから、っと」


私を信じた上での強気な発言。

ソラ先輩らしい言い方でクスッと小さく笑ってしまう。


「それでムキになって、今度こそ何をしてでも乙羽の心を動かしてやろうと思った。
だから、“忘年会の時に抱いた”っと嘘をついたんだ。こう言えば、浮気してしまったと焦って揺らぐかなと思ってな。……我ながら酷い男だな」


「じゃあ、やっぱり……」