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愛おしいキミに極甘な林檎を
第58章 初恋の人

そう答えたものの、本当は好きになった気がしない。
はっきり言うと好きなタイプではないからだ。
いい人ではあるけど、側にいても、話していても異性としてキュンとくるものがない。
どちらかというと私にとって潮崎さんは友達止まりの異性だ。
子供の頃の私も同じ感覚だったかは分からないけど……。
それから二人で仕事に励み、定時になってからも一時間ほど残業をした。
今日はソラ先輩の残業がなくて迎えに来てくれるらしいから、課長に話して先に仕事場を後にした。
会社の玄関を出ると、ソラ先輩が近くで待っていてくれて私は小走りでそこへ向う。
「お疲れ様。今日もよく頑張ったね」
「ソラ先輩もお疲れ様です。寒い中、お迎えありがとうございます。帰りましょう」
「風子ー!今日は課長と一緒じゃないみたいだし、二人でかえろ……って彼氏!?」

