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愛おしいキミに極甘な林檎を
第58章 初恋の人

それから三十分後。潮崎さんは必死にノートパソコンに向かって頼まれていた仕事を終わらせた。
どうやら真面目にやれば出来るのにやらないパターンの人のようだ。
しかも定時前には課長から任せられていた仕事を全て終わらせていて帰る気満々だった。
「風子、一緒帰ろー!車で送っていくから」
「今日は彼氏が迎えに来てくれるみたいなんだけど、三人でもいいなら」
「えっ!?あの二重人格爽やかイケメン彼氏が!?裏がありそうな笑顔で超怖いからなぁ……」
課長の方にチラッと視線を向けると、目が合ってキーボードを打っていた音が止まる。
「そもそも潮崎は乙羽の彼氏から一緒に帰っていいと許可をもらってないだろう。諦めろ」
「そんなぁー……。課長は風子を餌にしておれに仕事をさせていたんですか……?」

