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愛おしいキミに極甘な林檎を
第59章 ふたりからひとつへ



「違います!だって……、あのハートのチョコをあげた人がソラ先輩なら……」


「俺なら?」


「ソラ先輩だったら……、えっと……」



“生まれて初めて好きになった男の子かもしれない”


なんて言ったらどんな反応をされるだろう。


自分の中でもまだ不確かだし、こんな夢みたいな奇跡があるなんて信じられない。


私から一寸たりとも視線を外さずに返事を待っているせいで、恥ずかしくてどんどん顔の熱が上昇してきた。


「なっ、なんでもないです!」


赤面しているのを隠すようにそっぽを向くとソラ先輩は私を逃がさんとばかりに手首を掴んでくる。



「途中まで言ったんだからなんでもないわけないよね?」


優しい言い方だけど、怖い方の笑顔で問い詰めてくる。


「伝えたかったのは……、疑ってごめんねってことです」


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