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愛おしいキミに極甘な林檎を
第59章 ふたりからひとつへ

これ以上つっこまれないように立ち上がろうとすると、まだ自由だった左手の手首も掴まれて阻止された。
「その続きを教えてよ」
「まだ自分の中ではっきりしないので言えません」
それでもソラ先輩は気になるみたいで抵抗しても離してくれない。
「はっきりしなくてもいいから教えて」
「だめですっ」
拒否するような態度を取りつつも、潮崎さんに手首を掴まれた時よりも嬉しくて楽しいと思えてくる。
笑ってじゃれながらも行動を阻まれることに悦びを感じていた。
「はぁ……、はぁっ……、抗っていたら疲れてきました。ソラ先輩は疲れないんですか?」
「風子の力が弱いから、俺は力を全然使ってないよ」
息を切らしている私を見てニヤリと笑ったソラ先輩は、抵抗をしない隙を狙ってそっと唇に触れるようなキスをしてくる。
「これで教えてくれる?」

