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愛おしいキミに極甘な林檎を
第11章 甘い口付けを再び……

「去年の誕生日プレゼントを渡し損ねてしまったから。遅くなっちゃったけど、二十三歳の誕生日おめでとう」
渡されたのは明らかにケーキが入っている箱とプレゼント。
ケーキの箱を開けてみると遠距離恋愛をしていた頃に食べたいと話していたフルーツタルト。
もうひとつのプレゼントの方には腕時計が入っていた。
全体がピンクゴールド、針はシルバーで可愛い。
「時計の時間は合ってるかな」
「はい。合ってると思います」
「風子に似合うかなって思って東京で買っていたんだ」
「……ソラ先輩。ありがとうございます……」
私を裏切り忘れてしまったと思っていた誕生日。
覚えていて貰えただけでも嬉しいのにプレゼントまで用意してくれていて涙が滲んだ。

