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愛おしいキミに極甘な林檎を
第11章 甘い口付けを再び……

以前、感じていたものと同じ温かさ。
私を想って愛してくれている。
許せなくて凍っていた心が少しずつ溶かされていく気がした。
それからお互いプレゼントし合ったケーキを食べた。
「美味しいけど一回で食べきるのが勿体ないです。フルーツだからパクパク食べれちゃいます。カロリー摂取量大丈夫ですかね?」
「たまにならいいんじゃないかな。風子の作ったガトーショコラ、さっぱりしてて食べやすい」
「もしかして、またろくな物を食べてなくてサプリメントで栄養を補う生活をしてませんよね」
「頼る日もあったかな……」
「もう!ちゃんと食べて下さいよ」
昼ご飯を食べる余裕もないほどケーキを楽しんだ後、ソファに座ってテレビを見ていた。
「風子……」
コマーシャルになってから名前を呼ばれて隣に座っているソラ先輩の方を向くと、肩を寄せられてから静かに生暖かい唇を重ねられた。
柔らかくて、いつにも増して甘い……。

