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愛おしいキミに極甘な林檎を
第60章 夢見ていたシアワセの未来



「はい。三月は…えっと……」


バレンタインデーのお返しを早くした理由を聞かれて、なんだかくすぐったくなってきた私の頬が緩む。


その理由を言ったら惚気になってしまいそうで答えることを躊躇していると、ソラ先輩が代わりに口を開いた。



「ホワイトデーの日に入籍するんです」


「もうすぐじゃない!?そこまで結婚の話が進んでいたとか、那砂ちょービックリなんだけど!」


ステーキを刺したままのフォークをブンブンッと振って興奮しているから本当に驚いているようだった。


颯太の幸せを考えてくれていただけあって、私たちの結婚を喜んでくれているようにも見える。



「あの……、よかったら那砂さんも結婚式に出席してくれないでしょうか?」



「式を挙げるのね。アタシの席を理人くんの隣にしてくれるなら行ってあげてもいいわ。

招待状は理人くんか颯太くんにでも渡しておいて。……まったく、あんた達はお騒がせなカップルだったわね」


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