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愛おしいキミに極甘な林檎を
第60章 夢見ていたシアワセの未来



そう言われて窓の方を見ると、その人物と偶然目が合った。


まさか那砂さんと私とソラ先輩が共に食事をしているなんて思ってもいなかったんだろう。


でも驚いたのはこっちも同じだった。



なぜなら、彼が小奇麗な女の子と一緒にいたから……。


那砂さんがニヤニヤしながら手招きすると、噂をしていた人物は照れ臭そうにその女の子に手を振って別れてから店内に入ってくる。



「いいところだったのに、呼んじゃってごめーん。もしかして彼女とデート中だったぁー?」



「デートじゃねえし、彼女もいねえから」


私たちが座っているテーブル席にやって来た人は颯太だった。


寒かったか、女の子にドキドキしていたのかは分からないけど、耳を赤くしながら那砂さんの隣に腰掛ける。



「彼女じゃないならセフレかしら~?」


一時的だけど過去にそういう関係になったからなのか、その質問に答える前に颯太が私の方をチラッと見てきた。


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