この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
愛おしいキミに極甘な林檎を
第60章 夢見ていたシアワセの未来

和やかだった食事を終えて自宅に帰ってから、那砂さんに言われた要望を忘れないうちにメモをする。
喧嘩した時も、悩んでいた時も力になってもらって、世話になっているんだから聞かないわけにはいかない。
「披露宴のことですけど、理人さんの席の隣が那砂さんってできるでしょうかね?」
「上手く調節すれば大丈夫だと思うよ」
那砂さんが腕に絡みついて嫌がる理人さんが目に浮かぶ。
少しずつ進めている結婚式の準備。招待客をリストアップした紙を見ると意外と人数が多くて眉間にしわが寄る。
「今まで結婚って本人同士の問題だと思ってましたけど、現実はそうもいかないんですね。こうやって見てみると関わる人が多いです」
「そうだね。二人で合わせると多いね」
「ソラ先輩の従兄弟って颯太とその妹さんだけかと思ってましたがそうではないんですね。
私なんてイトコの顔も知りませんよ」
「どうして?」

