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愛おしいキミに極甘な林檎を
第60章 夢見ていたシアワセの未来

「受け入れてもらいにくいかも、って乙羽家の両親に言われて親戚の家に行ったこともないんです。
きっと高校生で養子になった私が何か言われて傷つくのを恐れていたから、両親が避けさせていたんでしょうね」
「なるほど。じゃあ、偶然知り合った人がいとこだったってこともあるんだね」
テーブルの対面に座っているソラ先輩が言ったことに笑いながら、再び招待客をリストアップした紙を手に取って目を通す。
「あるかもしれませんね、ってそこまでの偶然はさすがにないですよ。
……そういえば、会社の人の欄に…新くんの名前がないですけど招待しないんですか?」
それを聞いた後、ソラ先輩の明るい表情が一気に暗くなる。
この話題を出してしまうと笑顔が消えると分かっていたけど、気になっていたからどうしてもはっきりとさせておきたかった。

