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愛おしいキミに極甘な林檎を
第60章 夢見ていたシアワセの未来



実際、私の方でも平和が続いているからにっこりと笑ってみせる。


新くんの女と会って、追い払ってもらってから今のところ何も起こっていない。


火ノ浦さんも話してから姿を現していないから、土下座して頼んだ私のお願いを聞き入れてくれたようにも思える。



「……どうだろう。離れたところで消えるような問題ではないと思うな」


「うーん……、どうやったら円満に解決するんでしょうかね……。ソラ先輩はそれを望んでいるんですよね?」


体温に触れながら真っ直ぐに見つめた時に感じたことを言うと、ソラ先輩は困ったように笑った。



「風子は俺の気持ちが分かるようになってきたね。さすが、俺の奥さんになる人だ」


「そうですね。妻になるんだからこのくらい分かります」


テーブルの上に肘をつき、前のめりになって近づいた私はちゅっと音を立てて啄むようなキスをした。


「風子がどんな奥さんになるのか楽しみだな」


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