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愛おしいキミに極甘な林檎を
第60章 夢見ていたシアワセの未来

「あっ、確かにそうでしたね」
駐車場へ向かって話しながら歩いているけど、今の状態があまりにも信じられなくて声だけでなく手がぶるぶると震えている。
今見えている世界が現実のものとは思えないくらいで、まるで幻を見ているようだった。
「ソラ先輩と私が…結婚……」
「そうだよ」
「私がソラ先輩の妻になったってことですよね。これは…また夢ですかね……?」
隣にいるソラ先輩を見て本当に起きていることなのか問う。
平然としているようにも思えるけど、耳が赤いから照れている表情が隠れている気がした。
「俺も夢だと思う……」
「やっぱり夢ですよね……。こんなにとんとん拍子にいくわけないですもん……。
また夢でしたってオチではないですよね?」
「ふっ、なんだよそれ。だけど本当みたいだね。……風子の体温がちゃんと分かるから」

