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愛おしいキミに極甘な林檎を
第60章 夢見ていたシアワセの未来

ソラ先輩の温かい手が手のひらを包むと確かに私も感じた。
夢じゃない……。
でもその後も夢のような時間を私に与えてくれる。
婚姻届を提出しに行った後に向かったのは窓から夜景が見えるお洒落なレストラン。
テーブルマナーを必要とされそうな高そうなお店だった。
どうやら私に内緒で予約してくれていたらしい。
それだけでなく食事がある程度進んだ後に包装された小さな箱を渡してくる。
「これは……」
「結婚のお祝いとホワイトデーのお返しを兼ねて俺からのプレゼント」
「ありがとうございます。この包装紙に書いてあるお店の名前、結婚指輪を買いに行ったところのですからアクセサリーですよね。……とても嬉しいです」
いつもだとはしゃいでいるのに、まだ今が信じられなくて大きく瞬きをしながらぽかんとしていた。
「今年からずっとホワイトデーが大切な日になるね」

