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愛おしいキミに極甘な林檎を
第60章 夢見ていたシアワセの未来

「そうですね。会えるだけでも嬉しかったのでもっと楽しみな日になりました」
「結婚指輪はどうしようか。今にする?それとも結婚式の時につけたい?」
入籍までに納期が間に合って受け取っていた結婚指輪。
仕上がりの確認にお店でつけてから出さずに化粧箱にしまっていた。
今はまだ右手の薬指にペアリングをつけている。
結婚指輪をつけるという事は、恋人の証であるこのペアリングを外さないといけないのがなんとなく寂しい。
五年以上つけていたこの思い出の指輪を……。
「結婚式の時につけたいです。それまではしまっておきませんか?婚姻届を出しただけですし、まだ夫婦になったのが実感できなくて……」
「分かった。つまり、風子は式をすれば夫婦になったって実感が湧くってことだね」
「そうかもしれません。なんか我儘ですね……。結婚できただけでも幸せなのに」

