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愛おしいキミに極甘な林檎を
第60章 夢見ていたシアワセの未来

「まったく、潮崎はひねくれているな。昨日二人で飲んだ時は“風子の結婚式には同僚として綺麗な気持ちを持って祝福しに行きますから”って言っていたのにな」
でもニヤニヤとした顔で課長がそう言うと潮崎さんは急に体を起こして焦り出す。
「課長!それは言わないでくださいよ!酔っていただけですからー!」
「あはは。課長と潮崎さんにも出席してもらえて嬉しいです」
入籍してから待っていたのは笑って過ごせる平和な日々。
結婚式に向けての準備も計画通りに進んでいる。
先に式を挙げた友達に話を聞くこともあって、結婚式について話し合いをしている時に夫ともめることもあると言われて少し怖くなっていたけどそんな心配は無用だった。
擦れ違って喧嘩をするというよりも私の我儘を聞いてくれて争いごとにならないからだ。
夫になっても塑羅緒さんが私より先輩……、いや、大人なのは変わらない。
「ねえ、塑羅緒さん。ウェルカムドールは母に作ってもらったこの二匹のくまのぬいぐるみでいいですよね?」

