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愛おしいキミに極甘な林檎を
第60章 夢見ていたシアワセの未来



サプライズで渡すつもりのものを知られてしまったけど、内容さえ話さなければいい。


襲ってくる快感に耐えながら便箋を再び隠すと塑羅緒さんが私から離れた。



「そっか。分かった。それじゃあ、邪魔しないよ」


「へ……?物分かりがいいんですね……」


「俺も風子と違うことをしている時間を使ってしたいことが見つかったからね」


「はあ……。私も邪魔しませんので」


一体なんだろう。塑羅緒さんの切り替えが早すぎて逆に私が不安になってきた。


男が一人で過ごす時の時間の使い方のひとつと言えば、スマホかパソコンでオカズにするエロ動画か画像を探すこと。


でも塑羅緒さんの場合は違うか。


ここのところ結婚式の準備で趣味の時間をあまり取れなかったから集中して読みたい本でもあるんだろう。



「俺は寝室の方にいるから。入ってくる時は必ずノックをしてね。……必ずだよ」


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