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愛おしいキミに極甘な林檎を
第61章 真実の愛と花嫁の決意



「強いかどうかは分からないけど、今までふたりで色んなことを乗り越えてきたからこうしていられるんだと思う」


「…………」


その色んなことを今はもう私は何一つ思い出せない……。



「風子だって強いよ。ちゃんと乗り越えられる力を持っている」


教えてくれたことは重たい雲の隙間から光が差し込んだようにとても眩しく感じた。


そして、記憶を失ってからずっと重く感じていた瞼が軽くなっていく。


もっとその希望を広げたくて、体を後ろの方へ向けて穏やかに私を見つめているソラ先輩と目を合わせた。


「私もですか……?」



「うん。だから、いつか必ず思い出せる日がくる。

それに風子のことを愛している人は俺やお義母さんだけじゃなくて他にもたくさんいて、支えてくれるんだから何も怖くないよ」


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