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愛おしいキミに極甘な林檎を
第61章 真実の愛と花嫁の決意

風呂からあがって晩御飯を食べた後、ソラ先輩が思いついたものを棚から取って持ってくる。
私が座っているソファの前にあるテーブルの上に箱を置いてから中身を出して冊子のようなものを並べていた。
その中のピンク色のものだけがやたら使い込まれているように見えた。
「これはなんですか?」
「写真が挟まってるアルバムだよ。風子と大学生の頃からいっぱい撮ってあるんだ。
披露宴で流す動画で使う写真もここから選んだんだけどね、風子が撮っていて良かったって言って楽しんで見ていたよ」
「そうだったんですか」
「この写真を見て何か思い出すきっかけになるといいね」
手渡されたアルバムのページを捲っていくと、そこには忘れてしまった思い出がたくさん詰まっていた。
海や温泉、緑の多い公園、どこかの綺麗な景色……、私たちは付き合ってから色んな場所に行ったようだ。
どの写真も二人で笑っていて幸せそうな時間が切り取られて残されている。
まるで結婚したことが間違いでないことを証明しているようだった。
「こっちは最近の写真で……、あっ、これは見せられないな」

