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愛おしいキミに極甘な林檎を
第62章 愛おしいあなたに……

「すぐ傍で塑羅緒くんが支えてくれているんだから間違いない」
自信ありげにそう言った郁哉さんはソラ先輩に強い信頼を寄せているようだった。
二人の間に何があったのか思い出せないけれど、友達みたいに仲がいいところを知って居心地の良さを感じた。
玄関を出ると会社の近くでソラ先輩が待っていてくれて私に向けて手を振ってくる。
その時に髪をふわりと撫でた風が懐かしくて、過去にも見たことのあるような光景だと思えた。
「風子、お疲れ様」
「ソラ先輩!お迎えありがとうございます」
笑顔で向かって行くと、肩に下げていた大きめの通勤用のバッグをソラ先輩が持ってくれた。
「なんだか保育園みたいだな」
「ははっ、そうですね。うちのお姫様を預かってもらっていたんですから」

