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愛おしいキミに極甘な林檎を
第62章 愛おしいあなたに……



何のことなのかさっぱり分からない私は首を傾げていると、そっと背中を押されて抱き寄せられた。


白いシャツに顔が当たって私のファンデーションが付いてしまっているのにも関わらず、背中に触れている手が下へと下りていく。


腰の下まで手を滑らせられると体にゾクリとする感覚が走り、それに堪えるようにソラ先輩のシャツを強く握った。


しかも、前のめりになると胸を押し当ててしまい、今の状況が余計にいやらしく思えてきた。



「っ……、こんなことをされると変な気持ちになっちゃいます……」



「それでいいんだよ。触れるだけで感じるのもその一つだと思う。付き合ってから風子は俺好みの女になったからね」


「染まるってそういうことなんですね。記憶を失くしてしまった今も私はソラ先輩の好みの女になれているでしょうか?」



「うん、なれているよ。前のことは思い出せなくても風子には根付いているものがあるみたいだね」


「根付いているもの……?どういうことでしょうか……?」


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