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愛おしいキミに極甘な林檎を
第62章 愛おしいあなたに……

写真の真ん中に写っている郁哉さんと私の周りにいるのは若い男たち。多分、全員私より年上だったはず。
「でっ、でも写ってませんけど私より年上の女性もいましたよ!うちの課の女性社員は私一人だけではありません」
やましいことは何もないけど不安にさせてしまう原因になると思うと申し訳なくなる。
返してもらえた写真を恐る恐る受け取ると、気まずそうな雰囲気が伝わったのかソラ先輩が私の方に視線を向けてきた。
「えっと……、あの……」
「大丈夫だよ。風子が選んだのは俺だろ」
「……はい」
「こうやって誰がどれなのか教えれば分かりやすいんだね。風子の友達の方の写真もないか探してみるよ。確か、大学生の頃に高校の部活のメンバーの皆で撮った写真もあったはず」
どうやら心配しなくても、やましいことは何もないと信頼してくれているようだった。
結婚を決めた理由はこれもありそうだ。
今、こうして強い絆で結ばれていることに二人で色んなものを乗り越えてきたんだと感じる。

