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愛おしいキミに極甘な林檎を
第62章 愛おしいあなたに……



結婚式まであと三日。仕事もできるくらいに体力は回復していたし、出だしは順調だった。


次の日もソラ先輩や会社関係のことも覚えていて何不自由なく時間が過ぎていった。


披露宴に出席してくれる人のことはまだ覚えきれていないけど……。



「うーん。覚える人が多すぎます……」


写真を見て昨日も覚えたはずなのにすっかり抜けている。


会社の人は大体覚えたけど、プライベートでお世話になっていた人たちの顔が分からない。



今日も家にあるアルバムやスマホの画像を見てソラ先輩に教えてもらっているところだった。


頭をフルに使うとおでこの辺りが重くなってくるからソファに背中をあずけて休憩する。


「大体でいいんだよ。俺も知らない人が多いから」


「えっ!?ソラ先輩も記憶喪失に……!?」


「違うよ。会社関係の人が多いから。親族に社長がいると色々大変なんだよ」


「社長……?」



「……そうだ。結婚式の日にひとつだけ約束して欲しい事があるんだ」


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