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愛おしいキミに極甘な林檎を
第62章 愛おしいあなたに……



「でもあのお爺様とお婆様にここまで認めてもらえただけでもいいと思わないと……」


何のことか分からなくてきょとんとした顔で見つめているとなんでもないと、なんでもないと微笑んで切り替えられた。


きっとこの意味も事件前の私なら分かったんだと思う。


そのうち思い出せるようになるといいけれど……。



「なんかその格好とその顔、忠実な犬みたいで可愛いね」


「猫じゃなくて犬ですか」


興味津々で話を聞いていた私は、四つん這いになって飼い主を見上げているようなポーズをしていた。


もし尻尾があるのならぶんぶんと振っていてもおかしくないくらい懐いている。



目が合ったから瞬きをしてしばらく見つめていると急にソラ先輩の腕の中に閉じ込められた。


「風子のことが愛しくてたまらないよ。これからの結婚生活も楽しみだな」


「私とソラ先輩の結婚生活ですか。一体、どうなるんでしょうか……」


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