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愛おしいキミに極甘な林檎を
第62章 愛おしいあなたに……

「その疑問は前のことを覚えていても言うだろうね。風子が想像しているものとは違うと思うから」
パッと考えられる結婚生活は今のような幸せなもの。
記憶さえなくなっていなければもっと幸せだったんだと思う……。
結婚式の後も今のような生活をできるような気がしていたけど違うんだろうか……。
「それでも結婚してくれるって言ってくれてたんだけどね、すごく嬉しかったよ」
「どんな事情があっても結婚していたと思います。私にはソラ先輩しかいないなって思うことがありますから。
それにこれからの結婚生活を考えるとすごくドキドキします……」
「ドキドキ?それはどういう意味で言ってるの?」
まだ少し痛む後頭部ではなく、スリスリと背中を撫でてくるソラ先輩。
こんなことを言うのは恥ずかしいから埋めていた顔も熱くなってきてしまう。
「……心が温かくなる方で」

