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愛おしいキミに極甘な林檎を
第2章 変わる日常

歳の近い同性がいなくて心寂しいけど、優しくしてくれるからあまり気にしていない。
課長や陸田さんのように外見がいいと思える男もいる。
でも私にとって一番かっこいいのはソラ先輩だからときめいたりしない。
出会いだっていらないし、ここではただお金を稼ぐために仕事をするだけ……――――
午後になってから課長は眉根を寄せてデスクに向かい、忙しそうにしていた。
邪魔してしまいそうで話し掛けにくいけど、私の仕事が進まないので遠慮なく声を掛ける。
「課長、書類の発送とコピー終わりました」
「ありがとう。次は資料室に行って、この紙に書かれたファイルを探して持ってきてくれないか?
重いから運ぶ時は気をつけてくれ」
「分かりました。ファイルですね」

