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愛おしいキミに極甘な林檎を
第62章 愛おしいあなたに……



持ってきたコップに指をさされてそう言われると、那砂さんと潮崎さんも不思議そうな顔をしていた。


「そうよ。……式を挙げた日を初夜にするカップルも多いから風子ちゃんたちも今晩が初夜でしょー?

お酒を飲んでいた方が旦那くんと熱く激しく盛り上がるわよ」


急に隣に来た那砂さんに耳の側でこっそりと勧めてきたことの意味が分からなくて私は首を傾げる。


「初夜……?」



「ちょっ、那砂!そんなことを風子さんに教えてはいけません!」


「結婚する大人なら知っていて当たり前でしょうが。風子ちゃんだってアタシたちを笑わせるために知らないフリをしていただけよ。

そのうち子供ができましたーってなるんだから」


「こっ、子供!?……せっかく兄弟になれたのに風子さんがますます遠く感じます」


「それとも、もうおめでただから酒を飲まないわけ~?」


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