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第62章 愛おしいあなたに……

「だからOpen When Lettersで結婚式の後に読む手紙がなかったのか」


「そうなんです。私が持っていたからなんです。

これは私がここで読ませてもらいますね。多分、書いたことを直接伝えたかったから封筒を閉じないでおいたんだと思うので。

……でもどうしてソラ先輩まで手紙を書いていたんですか？」


ベンチから立ち上がってソラ先輩の前に行き、封筒から読むことが書いてある便箋を出した。


「俺は風子が手紙を書いているのを見た時に、俺も書いて渡そうかなって思ってね。
……あとこれは誕生日プレゼント。ここに置いておくね」


手紙とは別に小さな箱が入った紙袋を私が座っていたところに置いてくれた。



「贅沢すぎる誕生日プレゼントをありがとうございます。それじゃあ、手紙を読み……――――」


折りたたまった便箋を開いて文字を読もうとした時、急に体に力が入らなくなった。



「……風子？」