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愛おしいキミに極甘な林檎を
第63章 愛おしいキミに……



「そういうわけではないんだが……」


ムキになって責めてくる部下に郁哉さんが眉を寄せて困った表情をする。


でもどう対応すればいいか分からなくなったみたいで逃げるようにパソコンの方へと視線を向けた。


その時にデスクに置いていた郁哉さんのスマホにメッセージが届いて会話のネタを見つけたようだった。



「そっ、そうだ。潮崎にまだ話していなかったことがあるんだ」


「なんですか?課長って都合が悪い時にいつも話を逸らしますね」


「来週から助っ人がやって来るぞ。ここの空いているデスクで仕事をしてもらうことになっている」


次の誰かが来る言葉を待っていたのか、潮崎さんが目を輝かせてコロッと気分を変える。


「まじっすか!?風子の代わりに来る人ってどんな子なんですかね!?」


「前にここで働いていてな、異動していたが戻って来るんだ。恐らく、潮崎と相性がいいかもしれないな。過去最高に騒がしくなりそうで怖い」


「うおー!相性がいいってことは元気はつらつの女の子ですか!?楽しみだなぁー!」


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